一斉指導から自立型教室へー全国の塾長が指導方法を見学に来る教室 Y教室様(埼玉県)
自立学習に変えようとしたきっかけ
最初は10人1クラスくらいの授業形式をしていました。授業を魅力的にしようと必死に努力していたのですが、こちらが努力すればするほど子ども達が受け身になってしまい、それが悩みでした。また、一番大きなきっかけは、ある年に高校進学した10人の生徒のうち4人も高校中退してしまったことです。そのうちの進学校に行った生徒に会う機会があり、中退の理由を聞くことができました。「中学のときは塾で先生がやれということをやっていたけど、高校に入って何をどうやって良いのかわからなかった」と言うのです。それで、これまで「高校さえ受からせれば良い」と考えて授業をしていた自分に気づき、「子ども達の人生を半分変えてしまったのは自分なのかもしれない」とすごく悩みました。「何とか良い方法はないのか」という思いで行った教材展でSelfee Winと出会い、自立学習を始めることにしました。
自立学習に切り替えた結果
一番変わったのは子ども達の学習に対する姿勢ですね。勉強のできる子は今まで以上に学習するようになりました。さらに劇的に変わったのは勉強が苦手な子達です。その子達が勉強に集中するようになりました。授業形式のときには怒鳴っても何してもなかなか聞いてくれなかった子が、黙々と取り組むようになって、質問の仕方も徐々に変わってきました。学ぶ姿勢がすべての子達に身に付き始めたように感じました。「子どもって、もともと学ぶ力を持っているんだな」ということを実感しました。
自立学習に切り替えて一番良かったこと
目標がありまして、一つは「自立学習で成績を上げていく」こと。もう一つは「独立独歩できる子どもを育てる」ことです。自分の力で自分の人生の道を切り開いて歩いていける子を育てることができればなと。そういう子が徐々に出てきているのが嬉しいですね。
大きく変化した子ども達
定期テストで10点くらいしか取れなかった子が、パターントレーニングにハマってどんどんやっていって、最終的には90点取った子がいます。中2の終わりに入塾したのですが、もともと分数の計算ができなかったんですね。分数の計算からやり直して中学3年生の勉強も同時並行でやっていました。最終的に進学した高校で選んだのが理系コースでした。「私、数学が得意なの」と自分で胸を張って言うくらいになって、すごく嬉しかったですね。 小学校入学時に特殊学級に入ることを考えていたお子さんがいて、お母さんはできれば普通のお子さんと一緒に学ばせたいということで、小学5年くらいから入塾しました。その子は歴史に大変興味を持ちまして、マルチメディア解説を何度も見るようになりました。塾に来たらまず最初に今までやった単元の「到達度テスト」を何回も繰り返しやるんですよ。それが中学3年生の最初の模擬テストで社会だけ偏差値が70になって、お母さんもびっくりしていました。私達も「到達度テストだけで偏差値70取れるんだ」と逆に教えられましたね。